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自分に自信が無いのはダメですか?

第1章 は じ ま り


外へ出るため玄関の扉を開こうとした時
ピンポーン
そんな軽々しい音が家中に響いた
私はその音の発信元を確認せずそのまま扉を開く

「あげは!!」

やはりか

この馬鹿元気野郎は私の幼馴染のさとみ
いつも私に付きまとってくる奴だ
私は一人が良いとあれ程言っているのに彼奴は懲りないで毎度私の所へ来る

私は彼にギロと睨みを入れ何事も無かったかのように彼の横を通り過ぎて行く

さとみ「あげは、!」

彼は先程と同じ言葉を発したがさっきと比べると少し焦りが入っている声だ
別にそんなに呼ばなくても聞こえてるがな
まあ、私が返事しないのがいけないんだけどね

あげは『なに?』

さとみ「なに?じゃなくて!一緒に行こ!学校!」

此奴は学校にも一人で行けないのか
そう分かりやすく呆れてみれば彼は私の思っていることを悟ったのか慌てて ちがうちがう と否定の言葉を並べる

あげは『もういいよ。一緒に行こ。早く行かないと間に合わないよ。』

その短めの絡みを学校の時間が間に合うか不安になり私はそう了承すると彼はさっきの焦りが嘘のように顔がぱああっと明るくなる
本当に此奴は分かりやすいやつだ。そんな彼を私は少し可愛く思う。元々私は彼の少しアホなところから弟のように見てきた。小学生の時は自分より少し低い身長だったはずだが今は何故かいつの間に私を見下ろす位にも高くなっていた。だが、「弟のように見てた」そんな頃の気持ちが少し出つつあった。
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