第14章 毎日がこいつのおかげで疲れるばかりだけど
人間、ありえない状況に出くわすと、固まるらしい。
「なんだこの惨状は…?」
床には転がった酒瓶が1本、10本、20本………。
飲みすぎだろう?
その隣では、飲みつぶれました状態の見知った顔がたくさん。
おいおい。
“女の子”のお泊まり会じゃなかったのか?
こっちは寝ずに任務を遂行してきたというのに、腹が立つ…。
何よりも腹が立つのは、こいつだっ!!!
50歩譲って、アカデミーからの仲間が集まって飲み明かした事は許そう。
100歩譲って、そのまま酔いつぶれて雑魚寝してしまったことも許そう。
だがこれだけは許せん。
なんで、おまえがシカマルにくっついて寝てるんだ!!
おまえはオレの許嫁だろうが!
くそ!
惚れた弱みか?
オレだけがこんなに惚れてちゃ割が合わない。
腹が立つ!!
だが嫌いになれないんだから、本当に困ったものだ。
「あらら。ずいぶんとぐっすりねー。このルーキーたち。」
「……もう、ルーキーって年じゃないだろ…。」
「突っ込むところはそこじゃないわよ。いいの?あれ。」
「……知らん。」
「なにが“知らん”よ。ネジ、今すんごい顔してるわよ。そんな顔、には見せないでよね。」
「…わかっている。」
毎日がこいつのおかげで疲れるばかりだけど
「ホント、惚れた方が負けねー。あのネジをここまで嫉妬深くさせるはすごいわね。」
「ほっといてくれ。」