第13章 木の葉へ
それからしばらくして‥‥
あれだけ徐々に迫ってきていた真っ赤な月が止まり、月の赤色が徐々に引いていく。
「やった、ナルト達が勝ったんだ!」
と誰かが言った瞬間、みなが安堵につつまれ里が歓喜にわいた。
と、その瞬間
月の引力で引っ張られ空中にとまっていた巨大な隕石が一気に落下し始めた。
歓喜の声が悲鳴に変わった。
「テン!私を少し上に連れてって!」
「は!?「いいからはやく!」
「待てりか!?何をする!?」
かかし先生の声が一瞬聞こえていたが、説明する時間なんてなかった。
テンに連れられ、少し里の上空に浮かせてもらったあと、ふぅっと息を吐いて覚悟をきめた。
「テン、最後の神威だよ」
「はぁー…お前まじか」
表情はわからないが、テンはあきらかにうなだれている。
「同じ死ぬなら、あの人とその守りたいものを守って死ぬほうがいいでしょ。」
笑って言う私にテンは
「おまえのお人よしは死ぬまでなおらねんだな」
といって私にくっついた。
「くるぞ!」
「うん!」
3回目の神威を全身全霊で放った。