第3章 照れかくし(時透無一郎)*
『んっ…んんんぁ…ふっ…ん…』
口づけは深いモノに変わっていた。
くちゅくちゅと彼の舌が私の
口内を暴れている。
そして時々私の舌に強く絡ませる。
『ぅん…んんんんっ…んんゃっ…』
息が苦しくなってきた私は彼の胸元を叩く。
ツゥっと銀色の糸が繋がって
名残惜しそうに唇が離れる。
『はっはぁ…はあ…なに…
するんですかっ……』
私は呼吸が整う前に彼をキッと睨む。
「…なに、その顔。誘ってるの?」
『はっ…違っ…!!!』
「そんな顔真っ赤にさせて、
うるうるした瞳で睨んだって
駄目だよ、、、
止めさせたいのかもしれないけど
それ逆効果だからね?」
『なっ、、、、!』
「…その可愛い顔、
絶対俺以外の男に見せちゃ駄目だよ…」
『ひぁあああっん…』
耳元で囁かれて息がかかったため
また変な声が出てしまった。
「耳弱いんだね。
…その可愛い声も聞かせちゃ駄目。
俺だけにもっと聞かせて…」
『何言ってー……!!』