第11章 蛇と蛙(伊黒小芭内)*
『〜〜〜〜〜っ……!!!』
頭の中が真っ白に。
飛鳥は絶頂を迎えたのだ。
そしてその場に倒れ込み呼吸が乱れている。
「…達したか。早かったな。」
『…すっ、みませ……ん…』
肩で呼吸しながら小芭内に謝る飛鳥。
顔を背けていたが、真っ赤で瞳には涙が溜まっていたのを小芭内は見逃さなかった。
「こっちを見ろ。
今は俺とお前しかいない。
恥ずかしがることはないぞ。」
『いや…、恥ずかしいです…
こんな…伊黒さんにこんなことさせてっ…!
すみません、私のせいで……
本当に申し訳ないです……』
一度果てて感度が落ち着いたのか、飛鳥はまともに話せている。
『…多分、もう大丈夫です…
先程より全然楽になったので…あ、お布団……』
飛鳥が目にしたのは大きなシミができている寝具だ。
『……本当に、、、ごめんなさい…
新しいお布団買ってきますから…』
潔癖な小芭内だ。
幻滅されたに決まってる。
そもそも小芭内の想い人は蜜璃なのだ。
自分を抱いてくれたのは、苦しがってたからであって特別な感情は何もない。
そう思ったらただただ虚しくなって涙が溢れてきた。
それを隠そうと、乱れた衣類を整え立ち上がろうとした…
が、それを小芭内に阻止された。