第12章 三度目のあの公園 《津軽目線》
「良かったです......」
ウサがポツリと言った。
「まだまだ、事件は、完全解決では、ないけどね......」
「いえ、わたしは、津軽さんが、生きててくれて、良かったって言ったんです!!」
「...........」
「わたし、この任務に成功したら、津軽さんにもう一度、津軽さんを諦めたくないって伝えるつもりだったんです!!」
(あぁ..嬉しい.....ウサの言葉が、嬉しくて仕方ない)
(あぁ......もう、俺は、手放そう.......この子とは、上手くいかない種類の人間なのだという恐怖を........、だって、ウサは、そんな事など、最初から、全く気にせず、俺と一緒に生きようとしてくれるのだから)
俺は、せり上がって溢れ出す気持ちを、やっと口にする。
【瑠璃子、ずっと、俺の傍から、離れるな】