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【ツイステ】引き合うさびしさの引力

第8章 私のための無垢なドレス



ピンクブラウンのアイシャドウ。
目が大きく見えるようにまつ毛はしっかりビューラーで上げて、アイラインは目尻7ミリに。
マスカラはつけ過ぎないように気をつけて。
下まつ毛は目尻だけにマスカラを。
ローズピンクのチークは笑った時頬が一番高くなる場所に。
同じくローズピンクのグロスをつければ、最強の自分になれる。


ユウは化粧をしたことがなかった。
彼女自身、化粧は高校を卒業してからしようと思っていた。
しかしこの世界に来て驚く。
皆んな化粧してる。
男子なのに自分より女子力が高いのではないか。と。
自分も化粧をした方がいいのだろうかとユウは思ったが、そもそも持っていないし買うお金もなかった為それっきりになっていた。

そしてそんなユウが初めて化粧をしたのはヴィルから試供品のコスメを貰ってからだった。
しかし貰ったはいいが化粧の仕方が分からない。
ユウは学園長から貰ったスマホで化粧の仕方を調べながら、時にヴィルに教えてもらいながら化粧技術を学んでいった。
グリムが覗き込んできた時は、何回目かの化粧の練習中だった。
まだ練習だけで、化粧をして学校に行ったことは一度もない。
RSAとボーバトンの女子生徒たちは皆んな化粧をしている。キラキラ光る色とりどりの瞼に華やかな唇。ほのかに香る甘い香水は彼女たちを格段に美しく魅せていた。

よし、とユウは決意する。
鏡台の前に座り自分の顔を見た。
今日から化粧をして行こう。


化粧は女の戦闘服。一度すれば最強で最高の自分になれるのだ。





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