第14章 夢みていたのおとぎ話の世界 2
「ユウちゃんの写真も撮っていい?」
ケイトはタルトを撮り終わると、今度はスマホをユウに向ける。
ユウは写真を撮られるのが苦手だった為、それとなく断るが、意外にもケイトは押しが強く、結局彼女の方が折れた。
でも1人で映るのは嫌だと言って、エースとデュース、そしてグリムの4人で写真を撮ってもらった。
「#何でもない日のパーティー
#今日のスペシャルゲスト、監督生ちゃん
#仲良し1年生
っと……よし、投稿!」
ケイトが手慣れた様子でマジカメに投稿する。
それを見ながら、そういえばこうして改めて4人で写真を撮ったのは初めだったなと思い、ユウはケイトに話しかけた。
「ケイト先輩。あの、今撮った写真送って貰ってもいいですか?」
「勿論いいよ〜」
「ありがとうございます」
早速ケイトは写真を送ってくれ、ユウはスマホがなったと同時にそれを開いた。
写真には少し照れたような笑みを浮かべるユウと、その腕には口の周りにタルトの食べかすを付けながら笑うグリム。そしてユウの肩に手を回しキメ顔をするエース、同じくユウの肩に手を回し不器用に笑うデュースが写っていた。