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香るのは君のラベンダー

第2章 自覚



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待ちに待った入学式当日。
やばい。超楽しみで寝れない。とか昨日の夜に思ってたけど、余裕で寝れたし、春休み明けってこともあって寝坊した。
てか、母さんも起こせよな。なんで呑気に自分の準備ばっかしてんだよ。

あれ?これなに?どうやんの?え?ネクタイむずっ!!


「母さん!!これできない!やばい!遅刻する!」

「ネクタイ?私も準備で忙しいの。陽斗(ひとろ)にでも頼みなさい。」

「にぃーちゃーん!ネクタイやってー!」


陽斗っていうのは俺の兄貴。大学3年生。


「俺、さっきレポート終わって寝たばっかなんだよ。起こすなよ。星奈(せな)にやってもらえ。」


ドアの向こうから聞こえてきた眠そうな声。確かにこれじゃ俺はネクタイで首締められて死ぬ気がするから姉ちゃん(星奈)に頼もう。
ちなみに姉ちゃんは大学1年生。


「ねぇーちゃーん!ネクタイやってー!」

「それくらい自分でやんなさい!私だって忙しいのよ。」

「携帯見てるだけなのに、何が忙しいだ。」


俺はボソって呟く。


「聞こえてるわよ!」


地獄耳め。


「もういいよ!みんな俺がネクタイせずに入学式出てもいいってんだろ?」

「学校着いたら日向ちゃんにやって貰えばいいのに。」

「あ、姉ちゃん名案!そうしよー」


ということで!俺はネクタイをせずに家を出た。
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