• テキストサイズ

香るのは君のラベンダー

第4章 花火大会


しばらく進んだ時、急に朔斗が話し始めた。


「日向?どこか掴まってる?落ちんなよ?」


あ、ちゃんと心配はしてくれるんだな、って嬉しくなるじゃん。


「うん、大丈夫。サドルに掴まってるから。」

「は!?」


その瞬間、急に自転車が止まった。急ブレーキは危ないじゃないの。


「お前な、そこは掴まるところじゃねぇから。ほら、こうしとけ。」


朔斗は私の手首を掴んで自分の腰に回してきた。
これじゃまるで、後ろから抱きついてるみたいじゃん。なんか、私の心を見透かされた気分。すごい嬉しいけど、恥ずかしい。
だから、ちょっと躊躇ってTシャツを掴んでた。でも、だんだん慣れてきて、結局抱きつく形に…。朔斗の背中に耳を寄せてみる。
すると、ちょっと普通より早めの心拍。もしかして緊張してる?……そんなわけないか。2人乗りって疲れるから息が上がってるだけかな。
それより、私の心拍数が上がってることが気づかれないといいな。
/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp