第2章 自覚
「あぁ、もう、びっくりしたよ。急に新が日向のこと好きとか言うから。まさか相島に自覚させるためにそんな嘘を言ったとは。」
「俺が親友の好きな人を好きになるなんてヘマはしないね。てか俺、全国の女子みんな好きー」
「きもいわ、」
小峰と新がそんな会話をしてる中、俺は考えてた。
日向のことが好きだって自覚したはいいけど、明日から日向と普通に話せるか不安になってきた。
「なぁ、明日からも普通でいいんだよな?」
もうこうなったら頼れるのはこいつらのみ。わからないことは聞くのが一番だ。
「え?告白とかしなさいよ。」
「え!?すんの!?」
「え!?しないの!?」
小峰の声に驚き、思わず新の方を見ると、頷かれた。
それ、何の頷き?告白しろってか?
「あの、今自覚したばっかなのに急に告白というのは心の準備というか。それに、結構今の関係性気に入ってるから、なんか変なこと言って崩れるのも…」
「そこは平気よ。あんたら付き合い長いんだし、なんとかなるでしょ。それに、あたしらが悪い方向には転ばせないし。」
「いや、そういう問題じゃなくて、心の問題であって。」
急に告白する勇気なんかあるわけないし。てか、一応初恋なんだからもうちょっと悩ませろよ。
「今急にじゃなくていいけど、そのうちはしろよ。」
「そりゃ、そのうちは。」
ちょっと曖昧に答えておく。今後のことなんかわかるわけねぇし。
「じゃあいいんじゃねぇの?俺らができんのはここまで。相談だったらいつでも乗るし、わかんないことあったら聞けよ。俺らがわかることなら教えるからさ!」
「なんか新がかっこいい。やばい、幻覚?」
「本物だボケー!」
ちょっとかっこいい新に照れて、ふざけてみたらどつかれた笑
でも、うん。いつもふざけてる新だけど、やっぱりいい奴で、俺の親友だってことだな。