第9章 感受※

チュッ

自然と唇が重なる。
もう抵抗することもなくただただ彼の唇を受け入れる。

｢カホさんは何回もイッちゃいましたけど、僕はまだイッてませんよ｣
｢もう…無理…だから｣
｢カホさんだけ満足して終わりなんてずるいですよ｣


彼の陰茎はまだ大きく、お腹近くまで立ち上がっている。
確かにこのままでは酷である。
でも私はもう彼を受け入れる体力も余裕も残っていない。

私は彼の目をじっと見つめる。
ぼーっとしてちゃんと焦点も合わないけど。

目を瞑って呼吸を整えて、しばらくして目を開いた。

彼を見下ろすように膝立ちになって、
そっと彼の肩を後ろに押した。

私は彼の膝の上に乗って首に腕を回す。

彼の顔を両手で包んで上を向かせる。
青い瞳と目が合う。
彼は何か愛おしいようなものを見る目をしていた。

そっと彼の唇に自分の唇を重ねた。
上唇を甘噛みして舌先で舐める。
普段はあんまりしないけど、自分の方から舌を出して彼の口をこじ開ける。
彼の舌を見つけて自分の舌と絡ませる。
彼みたいには上手く出来ないし、ぎこちないけどこれが今の私には精一杯。

しばらくして唇を離した。

彼は満足気に笑っていた。


彼の首元に私の舌を滑らす。一瞬彼の身体が動いた気がした。
鎖骨の辺りにきて、私は彼のそこに口付けを落としてひと舐めする。
そして唇で皮膚を吸って痕をつけた。


｢こんな所に付けたらバレちゃいますよ｣
｢安室さんは首元に付けるじゃないですか…今日気づかれて誤魔化すの大変だったんだから｣
｢カホさんは僕のものだって分からせたいんですよ｣

安室さんのもの…

その言葉に今だけは、意味が違っているとしても優越感を感じた。



私は安室さんの乳首を舌先で舐め回す。時々リップ音をたてながらそれを吸った。
んっ、と彼の声が聞こえた。


私は身体を後ろに下げて頭を彼の足の間へと近づける。
四つん這いのような格好だが今更どうでもよかった。

彼の内側の太ももにゆっくりキスを落としていく。
段々と付け根へと近づく。


そこには大きく勃起して脈を打っている彼の大きな陰茎。
手でそれをそっと包む。

優しく上下に扱きながら睾丸も手で包んで撫でた。

彼のそれがビクッと跳ねた。