第9章 ※湯殿の恋契り※
「んっ・・・、そんなに苛めないでくださいっ。言わなくても分かっていらっしゃるくせに・・・」
「さぁ・・・、それが分からぬから聞いておるのだ・・・」
焦らされ続けたキリカが、小さくしゃくりあげた。情欲は抑えがたいほど膨らんでいる。放っておかれたらどうにかなってしまいそうだった。
「・・・・くださいっ」
「大きな声で言わぬと・・・、聞こえぬぞ・・・」
「・・・・っ、ここを触ってくださいっ、お願いしますっ」
嗚咽混じりの声音で叫び、太腿をまさぐっていた黒死牟の手を己の秘所にあてがった。
「よかろう・・・、たっぷり可愛がってやろう・・・」
長い指がキリカの薄い茂みや蕾をなぞりあげる。焦らされ続けた秘所は僅かな刺激にも過敏に反応した。
「あっ、あぁっ・・」
キリカが声を震わせながら背をのけぞらせた。濡れた花弁を掻き分けるようにして、黒死牟の指が侵入してきたのだ。
「キリカ・・・、すごい締め付けようだな・・・、指が千切れそうだ・・・」
羞恥を煽るように囁きながら、黒死牟は指をさらに深く潜り込ませた。待ちわびた感触をキリカの胎内は吸い付くように締め付けた。
「そんな・・・、んっ、ああっ・・・」
ひきつった喘ぎを漏らしたキリカの腰が、びくんと跳ね上がる。軽く達したようだ。
「まだまだ・・・、これからだ・・・」
キリカの手を取ると、浴槽の淵に座らせた。足を大きく開かせ、黒死牟の前に全てをさらけ出すような格好にさせる。
「こんな格好・・・」
足首を掴むように固定され、キリカは羞恥に身を揉んだ。恥ずかしいのに、軽く達したばかりの身体は、より強い快楽を求めて疼いた。
「目を反らすな・・・」
俯いたキリカの顎を掴んだ。己の方を向かせる。
「私だけを見ろ・・・」
切なげな六つ眼と視線が絡み合い、唇を重ねあった。
しっかりと抱き合いながらも、黒死牟はキリカの秘所に差し入れた指を細かく動かした。絶え間ない快楽にキリカは恍惚とした表情を浮かべた。
「んっ、あぁっ・・・」
黒死牟の舌が、花弁をねっとりと舐めた。胎内を掻き回す指は二本に増え、卑猥な水音を立たせている。