第2章 「交流と合流」
写真には、4人の家族らしきが写っていた。皆、笑っていた。とても、幸せな家庭だと思える。
恐らく、この家庭がこの屋敷に住んでいたのだろう。
「先輩ー、何か良いものありましたか?」
賢厘が私に向かって言うが、肝心な私は首を左右に振る。
賢厘は、その例の写真に近づいてジッと見る。すると、何か発見したのか、その写真の裏に手を伸ばす。
そして、何か紙のような物が取れた。そこに、書かれた言葉には…………。
『迷うな、振り向くな、戻るな。』
そう書かれたいた。全く持って、意味不明な事だ。
私と賢厘は、お互いの顔を見て首を傾げる。お互いに、理解してないとわかる。
それに、この紙はかなり古い物だとわかる。誰かが書いた手紙だと、何となく予想をつける私だった。
「意味、わかりませんね………。」
「そうだね、とりあえず持っておくか。」
私の言葉に、頷く賢厘。
その時…………。
ドンドンッ!!
荒々しい音が、部屋中に響き渡り始めた。扉が、ガンガンと動く。
私と賢厘は、冷や汗を掻き始める。嫌な予感しかしない。