第2章 「交流と合流」
ー柚菜ー
ずっと部屋の中を調べていると…………。
この部屋自体が広く、ベッドがいくつもあった。
ベッド自体があるせいか、せっかく広い部屋が狭く感じる。
埃の被ったベッドや机。
かなり古い物だし、昔に建てられた洋館だと思われる。
赤い瓶が置かれてある机の一番上の引き出しを開ける。
そこには、緑色の一冊の本があった。
私は、息を吹き埃を払う。
本を手に持ち、開く。
所々………文字が消えていて読めない部分があるが…………。
明らかに、日記だとわかる。
そこに、書かれていた物は…………。
『8月14日。今日からこの洋館で働く事になった。旦那様の菊峰(きくお)様。奥様の朔海(さくみ)様。そして、2人のお子様達………。ーー様とーー様。とても、仲のよいご兄妹です。』
一部の名前が、消えていて全く読めない。