第8章 チビ太救出!
「あー、面白かった!」
「最高だったね、カラ松兄さん。十四松兄さん」
後ろのトド松が言う。
馬車に乗ったチョロ松とおそ松、一松も追い付いた。
「あの犬と鳥、どうしたの?」
「それ、俺も気になったー!教えて!」
すると○○は微笑んで、
「あの薬を少しずつ使ってみたの。薬を使いながら餌をやりながら、慣れさせていったの」
「ふっ。さすが俺の女だぜ」
やがて動物たちに嗅がせた薬の効果が切れて処刑場がようやく落ち着きを取り戻した頃、カラ松たちはすでに海へと出ていた。
「改めてチビ太、お帰り!」
トド松の言葉に全員が拍手を送る。
おそ松と十四松がチビ太に頭を下げる。
「チビ太、ごめん!」
「ごめんなさい!」
「いいってことよ!こうして助けに来てくれたんだ。それでチャラにしようぜ、バーロー。それに、打たれ強いのがおいらの売りだからな!さあ、腕によりをかけてうまいものつくってやるぜ、チクショー!」
「手伝うよ!」
「僕も!」
「おう!しっかり手伝ってくれ!」
「そうだな。おそ松と十四松には普段の仕事の他にチビ太の手伝いを追加しよう。期限は一週間だ。それで今回のことはなしにしてやる」
「わかった!」
「あい!頑張りマッスルマッスル!」
「ダヨーン!これで全員揃ったんだヨーン」
「ホエホエ。よかったダス」
「ハタ坊も心配したジョー」
「てやんでぇ!そう簡単にくたばってたまるかってんでぃ!」
そうは言ったがすぐに表情を曇らせた。
「船長、すまねぇ。素性がばれちまって」
だがカラ松は豪快に笑う。
「はっはっはー!構わないさ。素性を隠してた今までの俺が弱かったってことだ。これからは海賊であることを偽らない。チビ太のおかげで覚悟が出来たぜ。さあ、この話はもうお仕舞いだ!全員配置につけ!」
「アイアイサー!」
オザーキ海賊団の船は意気揚々と海を進む。○○の故郷を目指して。