第6章 果てしなき航路
「監禁されてる場所はどこだ?」
「それが…どうやら捕まえた貴族の屋敷の中らしいんダス。しかもその屋敷は街中にあるんダス」
「場所が悪いわね。普通は牢屋に入れるのに…」
「デッカー、何か作れないか?」
「やってみるダス!」
デカパンは船に戻って行った。
「俺たちも一旦戻ろう。そのドレスを置いて来ないとな」
「わかったわ」
二人で船に戻ると、先に戻っていたおそ松たちが来て頭を下げた。
「カラ松、すまん!チビ太が捕まったのは、俺たちのせいなんだ!」
「いきさつを聞かせてくれ」
おそ松言うには、おそ松と十四松がチビ太の買い出しの手伝いをしていた。そこへ酔っぱらいが絡んできて、初めはなだめたりして平穏に追い返そうとしていたのだが相手がエスカレートしてきて
『俺は貴族に知り合いがいるんだ!お前らを街から追い出すことだってできるんだぞ!』
と言い始めて殴りかかった為、ついカッとなったおそ松が自分たちが海賊だということを口走ってしまった。そこへ運悪く巡回していた軍にみつかり、チビ太がおそ松たちを逃がす為に軍に頭突きを食らわした。
「チビ太に急かされて逃げて…チビ太は捕まって…。すまん!」
おそ松に続いて5人が土下座する。
「すんでしまったことは仕方ない。今重要なのは、どうやってチビ太を救いだすかだ」
「処刑は公開処刑になるでしょうね」
「ああ。その時には貴族もたくさん来るはずだ。傲慢な貴族のことだ、馬車に乗ってくるに違いない。その馬車を使うか」
おそ松たちも身を乗り出す。
「俺たちも行くよ!チビ太を助けるんだ!」
カラ松は宝箱から金貨を掴み取って7つの袋に入れた。
「一人ずつこれを持っていけ。処刑場についたら入り口以外の場所にばらまくんだ」
「人の目をお金に向けるんだね?!」
十四松が目を輝かせる。
「ああ、その通りだ。恐らく警備の奴らの注意もそっちに行くだろう。その隙に馬車をかっぱらって馬車ごと突入する。武器も持っていけ」
「縛られてるはずだから、縄を切るナイフも必要よね」
「そうだな。持っていこう」
「爆弾は?!」
「爆弾だと関係ない奴まで巻き込む可能性もある。爆竹にしよう」
「なるほど!爆竹なら驚かせることも出来るよね!」
「ザッツライ、チョロまぁーつ」
「待ってろよ、チビ太!絶対助けてやるからな!」
