第1章 プロローグ
思春期真っ盛りの春頃、人生で初めて告白をした。
普段の自分にしては、今年最大の勇気を振り絞ったといいほどの覚悟で告げた。
『轟くん、あなたが好きです』
小さい頃、あなたに救われた。そして今また、再びクラスメイトになって、幸せな時間を過ごさせてもらった。でも、それも今日で終わりだ。長年の思いに決着をつけるときがきた。
「悪い。俺はお前の気持ちには答えられない。今は一つの事しか考えられねぇ。」
わかりきってた返事をゆっくりと心に嚙み締める。彼の顔を見ることもつらかったけど、これで最後と思えば自然と見ることができた。
『ありがとう』
私は最後まで笑うことができただろうか。不安に思いながらも感謝の言葉を伝えた。
私の初恋は幸せでしたか_______