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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第16章 愛染モーレイ!【Jade】




「先程から思っていましたが」
「はい」

ジェイドができるかぎり優しく、監督生を地面に下ろし腰を屈めた。

「アイシャドウが夜空を流れる星のように煌めいていて素敵です。」
「ありがとうございます。このキラキラ、可愛いですよね」
「僕の為だと勘違いしてもよろしいですか?」
「ふふ、もちろんジェイド先輩の為ですよ」
「おや…嬉しいですね。今なら空も飛べそうです」

顔がふやけるくらいにホロりと笑う。

「唇も艶めいていてとても綺麗ですね」
「リップは新しく買ったばかりの、ティントなんです」
「ティント…では"染まる"ということですね」
「ええ、一度染まるとなかなか落ちません」


まるで、僕のようです。
貴女の世界に染められた、僕のよう。


「では、本当に落ちないか試してみては?」


するっとジェイドの親指が監督生の下唇をなぞった。
監督生は何故か唇よりも、胸の奥がくすぐったく感じた。

「ふふ、どうやって?」
「こうするんです」


ジェイドは、彼女の後頭部を包むように支える。
腰を捻って、首を曲げる。





…キスをした。


折角綺麗に重ねたリップも、海水を浴びたように落ちてしまえばいいと思った。

色んな角度から唇を奪った。


大切にしたい。
されど、壊してしまいたい。


この陸で暮らす、小さな生き物が大好きになってしまったのだ。



「…あはは、落ちちゃいました」
「おや…困りましたねぇ。どうしてでしょう」


監督生とジェイドは、ふふふと笑いあった。

幸せであった。



「監督生さん。」
「はい」
「もう一度、してもよろしいですか」
「はい。」
















END.
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