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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第13章 夢枕ララバイ!【Riddle】



「ふわぁあ…」


大きなアクビが込み上げてきて、あらいけない、と思って監督生は手で覆った。

昼下がりの教室。
占星術の授業中。

少女はちょっぴり恥ずかしそうにして、小さく涙を目に浮かべる。

空を睨んで重だるく身体を支配する眠気に一生懸命耐える。

きっとランチをお腹いっぱい食べてしまったからだ。
グリムも授業が始まってすぐに夢の中だし。

先生の話もやがてララバイと化し、心地よく瞼にのしかかる重さに監督生は負けた。


いつの間にか目を閉じ顔をかくん、と下げてすうすう眠ってしまったのだった。


…しかし。

「いたっ。」


突然頭を何かがペイン、と叩いたのだ。
監督生はそれで飛び起きる。


「ちょっとエース、何するの」

彼女の左隣でつまらなそうにペン回しをしているエースは「は?」という顔をした。

「何が?」
「今私のこと叩いたじゃない」
「いやオレじゃねーよ」


監督生はハッとした。

机に広げていた自分の板書用のノートに、スルスルと勝手にペンが走っているのだ。
これは恐らく誰かの魔法。


"Don't doze off(居眠りをするのではないよ)!!"


彼女のペンはそう綴ってカタン、と机の上に倒れた。

アレ?と思いキョロキョロと周囲を見回す。


すると窓の外に、箒に跨る真紅の魔法使いが一人。


「なんだ寮長か〜」

そう、リドル・ローズハート。
飛行術の授業中であった彼が監督生に魔法を放ち、夢の中から引き戻して居眠りするなと注意していたのだ。


リドルは口の形で『さもなくば』と言って、親指で首を切るジェスチャアをして見せた。

ヒュ、と監督生はビックリして首を抑えた。
彼はこう言ったのだ、『さもなくばおわかりだね?首を跳ねてしまうよ』と。

そんな監督生の様子を見てリドルは少し笑い、悠々と去っていった。


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