第4章 旅立ち
次の日
「北条ーーー!」
椿が寝ている元文学部の部室にキャプテンが入ってきた。
「同じ時間まで起きてたはずの俺が起きてんのになんでお前は寝てるんだーー!」
洸平の叫び声が校内に響き渡る。
「うるせぇな。眠いんだから仕方ないじゃん。」
椿はまた寝る。
「いい加減にしろーーー!!!」
既に纏められてた荷物と椿を引きずって洸平は校庭に出る。
「本当にすみません。こんなに引きずってんのに起きなくて。本当に迷惑かけます。てか、いい加減起きろ!」
洸平は椿の頭をドカドカ殴る。
「この時間、俺にとっては夜中なのぉ。」
椿はそう言ってまた眠りに入る。
「知るかボケ!どうせこの後の車移動は寝てるんだろうが、これくらい起きろ!」
「ふぁぁ。めんどくせぇ。」
椿はやっと起き上がり、引きずられたことにより服に着いたホコリや砂を全て洸平に擦り付ける。
「ちょ、お前ふざけんな!俺のジャージが汚れるだろ!」
「既に汚れてる俺のジャージのことは無視ですか。」
「素直に最初から起きてたら汚れてねぇだろが!自業自得だバカ!てか、起こしてやってここまで運んでやったんだからな!」
「それについては本当にありがとうございます。今までもお世話になりました。」
「ほんとだ。今までお世話してやったんだ。感謝しろ。この、ボンボンめ。」
椿はそのあとキャラバンに乗りんだ。
席は窓側で、隣は風丸。その隣は円堂。