第12章 炎のストライカー
最後、ツナミブーストをはじいた円堂の技。
ずっと練習していた技、正義の鉄拳の感覚に近いような気がした。
周りがそのことに喜ぶ中、円堂自身は無我夢中だったために全然覚えていないという。
だが、綱海は言った。さっきの動きはサーフィンの動きに似ていると。
その動きをマスターするために円堂は綱海にサーフィンを教えて欲しいと頼んだ。
だが、綱海は簡単なものではないから無理だと断った。
それでも引き下がらない円堂に綱海は教えることにした。
早速特訓をしようと盛り上がる雷門イレブンだったが、大海原中の監督からBBQをしようと提案があり、それに乗ることにした。
「きーくん、起きようよ。BBQだってさ。やったことないよね?楽しいよ?」
試合中から既にフィールドで寝ていた椿に吹雪が声をかけた。
「士郎、BBQってなに?」
目を擦りながら顔を上げた椿の言葉に、そこにいた全員が目を見開いた。
「なんだよお前、やったことないにしても存在を知らないなんてことないだろ!?」
そんな椿に綱海が驚いた声で問いかけた。
「そんなに有名なもの?すげぇ、そんなのやらせてくれんの!?どんなの!?やってみたい!!」
急に立ち上がって興奮した椿を見て、周りはまた驚いた。
特に、大海原の人たちは椿のことを知らないがためにもっと驚いただろう。
「BBQとは、野菜や肉などを屋外で焼きながら食べるものだ。」
「マジか!?やべぇ!!!!そんな単語は俺の持ってた広辞苑には載ってなかったな。」
鬼道が答えたことでさらにテンションが上がる椿。