第9章 after story

「あ？そんな小っ恥ずかしいこといちいち覚えてるのか。」

「だが私にとっては嬉しい場所だった。兵団に来てから私を殺すことばかり考えているような重い顔を一瞬だけ緩めたからな。」

エルヴィンは頬を緩め、側にあった花を一輪摘む。

「あの時は…そうだな。」

「その場所に今度はお前がリアを誘ったのか。これは運命か何かか？」

エルヴィンは花を指で転がしながら笑う。


「……だか俺はここでアイツが苦しんでいることに気づけなかった。今回もだ。」

リヴァイの言葉に風が止む。


「いや、…私にも非がある。」

「あ？何がだよ。」



「調査の日の朝、私もリアに会っていた。」

リヴァイの目が大きく見開かれる。