第5章 成長
月島side
一体なんなの…
人の心ん中にズカズカ入ってきて…
しかも頬っぺた引っ張るとか
小学生なの?
訳分かんないんだけど…
引っ張られた頬を軽く擦りながら
ネットを挟んだ目の前の相手を見据える。
咲弥「痛い~?反省した~?どんな相手でももっと真剣にやりなさい!相手をナメない!煽りすぎない!痛い目にあうよ?」
真剣にって何?
たかが部活でしょ
それにこの勝負は僕には関係ないんだけど…
そんな事を考えてると日向がスパイクを打ってきて
ブロックして落とす…
ほら。
別に真剣にしなくたって大体出来るし…
月島「残念~前にも思ったけど君って凄いジャンプ力だよね~でも後30㎝身長があればスーパースターだったかもね~」
咲弥「翔陽ー!次だよー!諦めないよー!」
無理でしょ。
どう頑張っても身長差なんて簡単に埋まらない。
なのになんでそんな応援すんのさ…
はぁ…なんかイライラする…
田中「お、お前らクイック使えんのか!?」
日向「クイック?」
田中「さっきみたいな早い攻撃だよ!」
日向「全然。オレ今までこうポーンと山なりに上がったトスしか打った事ないっす!」
田中「でも今やったろ?それに中学ん時素人セッターのミスったトスも打ったろ?あぁいう…」
日向「あー…でもどうやったかは覚えてないっす!」
田中「んー…」
日向「でもオレどんなトスでも打ちますから!打つからな!」
影山「うっ…合わせた事もないのに速攻なんて無理だろ」
日向「ふがっ!?(今無理って言った?こいつ無理って単語知ってんのか!?)なんかお前変!そんな弱気なの変!!」
影山「はぁ…ウッセーなぁ…」
月島「王様らしくないんじゃなぁ~い?」
日向「今打ち抜いてやるから待ってろ!」
月島「まぁたそんなむきになっちゃってさ~なんでもがむしゃらにやればいいってものでもないでしょ?」