第19章 恋仲〜逢瀬編〜
「..............好き」
しっとりと汗ばむ身体にしがみつけば、逞しい腕が受け止めてくれる。
「はっ、だから煽るなと言うに」
困った顔で不敵に笑うと信長様はさらに深く腰を突き出す。
「やっ、あぁっ、!」
俺様な人が、私だけに見せてくれるこの困った様に笑う顔が好き。
素肌を寄せ合い繋がり合う事がこんなにも幸せで甘いのは、信長様とだから。
「大好き」
もっと深く感じたい。
そして、このまま一緒に溶けてしまえたらいいのに............。
信長様に抱かれながら、私はそればかりを願った。
・・・・・・・・・・
「はぁ、はぁ、はぁ...........信長様.....はぁ、もうこれ以上は......」
確かに、もっと深く繋がりたい。溶けて行きたいとは思ったけど.....
「まだだ」
信長様の膝の上で、信長様の熱を受け止めた後も、信長様の凶暴なモノは衰えることを知らずで、.........
「っ、でも、本当に......」
熱を私の中に放ったばかりだと言うのに、私の身体の向きを変え、更に続けようとする信長様に無理だと伝える。
「まだ全然足りん」
「もう!本当に無理です!!はぁ、は....
今までの方々はお相手できたかもしれませんが、私はそんなに一度に何度もは無理です!!」
この言葉だって、息が上がる中やっと紡げているのに.....、本当に、今までお相手をしてきた女性達はどれ程の方々だったのか..........、ここまで来ると、もはや嫉妬を通り越して尊敬してしまう。
「っ、阿保、その逆だ」
「えっ?」
「貴様が悦すぎて止まらんのだ」
少し困ったように信長様は反論してきた。
「............っ、本当?」
そんなにも、私を求めてくれるの?
「これほどまでに俺の身体が飢えるのは貴様にだけだ。一度抱けば、性欲など消えてなくなって、抱いていた女の事もどうでもよくなったが、貴様だけは初めから違う」
信長様は乱れた私の髪を一房手に取り口づけた。