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もうひとつの記憶

第4章 私達


「ねぇ、少しだけ、昔話しようよ。」

私が言うと、そうしよう!と、乗り気なわたし。
それから、仕方ねぇな。と、正座する俺。
三人はまた、円になって話す。

――君はいったい何処に居るの?
もう、永遠に過去の人なの?
ちょこっとだけ昔にやった、ゲームの話みたいに。
忘却の彼方で待ってるの?
誰かが見た夢で居続けるの?
そして最後は、誰にも覚えられないまま、全ての人の記憶から離れて死ぬの?

私達は何時間か、山で座り込んで君の話をした後、下山した。
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