第2章 俺

帰ってこいよ。なんて、言っても無駄なのはわかってたんだけど。

それでも、言いたくなる俺がいる。

俺はアイツが嫌いだ。

早く離れてしまいたいと。

不快なんだと思ったことはある。

｢くそっ…。｣

俺は顔にはめた仮面を外した。

きっと今、俺は泣きそうな顔をしている。

なぜかは、解らない。

でも、俺は確かに。顔の筋肉が強張るのを感じていた。






しっかり涙を流しておいて、俺は仮面を外したまま眠りに着いた。