第6章 絆される・続(神威裏夢)
「どうして欲しいか、言ってよ」
「っ、あ、団長の、んっ、お好きなように」
「それじゃあつまんないよ」
不満げな神威が入り口辺りで緩く腰を動かすと、遼の中が強請るように締まる。
滅茶苦茶に犯してしまいたい衝動を抑えながら、神威は快感に耐える遼を抱き寄せて、耳朶を甘噛みしたり、胸の先端を弾いたりした。
やがて観念した遼は、神威に抱きついて懇願する。
「いっぱい、突いて下さい。奥も、全部」
「りょーかい。っ、んんっ!」
「あっ、や、あんっ、あ!」
向かいあったまま激しく突かれ、遼は神威の体に足を絡ませる。
二人は殆ど無意識に唇を重ね合わせ、舌を絡めた。
「んうっ、ちゅうっ、はっ、あ」
神威が遼の舌を噛んで吸い上げると、遼の体がビクリと跳ねる。
「あれ、イった?」
「はあっ、はあっ、いえ、今のは……」
「甘イきってやつか。じゃあ、これは?」
感じる部分をごりごりと擦られ、遼の内股が突っ張り、悲鳴とも嬌声とも言えない声をあげて神威にしがみついた。
「あっ、は、はぁっ」
「ここがいいんだ。じゃあ、ここは?」
ぐっと奥を穿たれて、遼は体を反らせて痙攣する。
「っは、締めすぎ」
「だって、っ」
殆ど無意識に神威のものを締め上げると、神威の呼吸が荒く余裕の無い物へと変わった。
「一回出すから」
ぐちゅぐちゅと抽送を繰り返しながら、神威は遼の腰を引き寄せて中に吐き出す。
「っあ、やばっ……」
「ちょっ、普通中に出します?」
「いいだろ、別に」
「バカ団長、何考えて……んっ」
「いいかげん、名前で呼んでよ」
神威は自身を引き抜くと、遼の額や頬に唇を落とした。
「名前でって、何で……」
「俺は遼を名前で呼ぶのに、不公平だろ?」
「では、団長も私の事を、船務長と呼べば良いのでは?」
「色気無さすぎだろ」
くすくすと笑う神威に、遼は大きく溜息をつく。正直、呼び方に拘りは無いのだが、今更名前で呼ぶのには抵抗があった。
「公私混同したくありませんから」
「ふうん。じゃあ、名前で呼んでくれなきゃ減給ね」
「は?」
「ほらほら、減給が嫌なら早く早く」
子どものように強請る神威に、遼は顔を顰める。