第5章 絆される(神威裏夢)
「んっ、ふっ……っあ」
「そうそう、上手上手。こっちも動かしてあげる」
「やっ、あぁっ、ん、やぁっ」
ずりずりと中を擦られて、遼は思わず嬌声をあげた。
余程神威と体の相性が良いのか、奥を突かれる度に痺れが走り、声をあげてしまいそうになる。
「あっ、ダメっ、やだぁっ」
「はぁ、っ、あ、ダメじゃないだろ。こんなに締め付けて」
互いに余裕が無くなり、荒い呼吸を繰り返す。
響く水音がやたらと耳につき、二人を絶頂へと導いていく。
「そろそろ、かな」
ぎりぎりまで引き抜いた神威は、ゆるゆると蜜口を刺激した後、一気に奥まで貫いた。
「イ、くっ、んうぅぅっ!」
体を仰け反らせ、軽く痙攣した遼に、神威は満足げに笑うと「次は俺の番だね」と、腰の動きを速くする。
「ま、やだ、今イったばっかり……んんっ!」
「は、っあ、ほら、もっと締めてよ」
花芯をギュッと抓むと、遼は神威のものを食い千切らんばかりに締め上げた。
「……っ!」
堪らず神威は自身を抜き取り、遼の腹の上に精を吐き出す。
神威はそれを指で掬うと、まだ荒い呼吸を繰り返す遼の唇に擦り付けた。
「何、するんですか」
「最後は舐めて綺麗にするものだろ?」
笑う神威に、遼は声に出さず「死ね」と答えると、体を起こして投げ捨てられていた神威の上着で自分の顔と腹に付けられた物を拭い取る。
「それ、俺のなんだけど」
「だから使ったんですよ」
冷たく言い放つと、服を着て髪を束ねなおした。
「バカ団長、約束通り仕事してくださいね」
「しょうがないなぁ」
にこにこと満足そうな神威に舌打ちすると、遼は部屋を出る。
溜まっている仕事があるが、今日はもうそんな気になれない。
諦めて、阿伏兎に通信を繋ぐ。
「副団長、神武です」
『どうした?』
「団長は見つかりました。急ぎの仕事はもう有りませんので、一旦休憩させて頂きます」
『……わかった。まあ、ゆっくりしてこい』
「ありがとうございます」
妙に含みのある表現に首を傾げつつ、遼は通信を切り、自室へ向かった。
シャワーを浴び、一休みして仕事に戻った遼が怒り狂うのは、また別の話。