第25章 愛のメッセージ
【沖田総悟】
ったく、何フラフラ歩いてるんでぃ。
アンタときたら、いちいち手綱を握ってねぇとどこに行くかわからねぇな。
どこに行っても、俺が迎えに来るから大丈夫?
――はあっ、何で俺が……
「惚れた弱み」とは、言ってくれるじゃねぇかい。
誰が、誰に惚れてるんでぃ?
そうそう、よく解ってるな。
「アンタ」が、「俺」にぞっこんなんだ。
もうアンタは、俺無しじゃ居られねぇだろ。
だから俺は、アンタの主人として迎えに行く。
どこに行ったって、絶対に連れ戻す。
何笑ってんでぃ?
束縛されて喜ぶなんざ、本当にアンタはMだな。
こんな変態女、扱ってやれんのは俺ぐれぇだぜぃ。
ほら、行くぞ。
今度はフラフラ出来ねぇように、手ぇ握っててやる。
なあ、
――俺以外の前で、そんな顔して笑うなよ。
普段は目一杯気ぃ張って、冷静を装ってるアンタがこんなに可愛いなんて、「誰か」に教えてやる必要なんてねぇ。
子どもみたいに笑うのも、女の顔して泣き縋る表情も、俺だけのもんだ。
遼、アンタの心も体も、髪の毛一本だって誰かにくれてやる気はねぇからな。
だからアンタは、
毎日、毎分、この一瞬でさえ、俺の事を――
いや、俺だけの事を考えてりゃいい。
俺に、惚れ続けてろ。
わかったな?