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魂の色【銀魂短編夢】

第23章 合歓綢繆【阿伏兎裏夢】


「気持ち良くなりたい」
「お前さんが気持ち良くなるのか?」
「そう。頭の中も体の中も、阿伏兎でいっぱいにしたいの」
「大分欲求不満だったんだな」
「だって、団長のせいでひと月も我慢してたのよ。やっと二人になれたと思ったら、阿伏兎はすっかり疲れちゃってるし」

阿伏兎の背中を撫で擦りながら、遼は素直に不満を漏らす。正直、このひと月は遼も阿伏兎の事を考える余裕がない程に慌ただしかった。

「阿伏兎なんて、きらい」
「ついさっき、好きって言ってたのにねぇ」

揶揄うような阿伏兎の口調に、遼は「ばか」と呟くとその背中に口づける。
薄く残る傷口に唇を落としながら、遼は阿伏兎の義手に触れた。

「でも、団長はもっときらい」
「なんだ、まだ他の男の事を考える余裕はあるんだな」
「だって……まだ何もしてないもの。ね、阿伏兎。もう少しだけ疲れさせていい?」
「お前さんの好きにしな」

阿伏兎の答えに満足した遼は、体を起こして服を脱ぎ、下着姿になる。

「今度は仰向けになって」

よいしょと体の向きを変えた阿伏兎と目を合わせると、遼はゆっくりとその頬を撫で擦り、唇を落とした。
頬に、唇に、首筋に、一つずつ丁寧に口づける。

「ねえ、ローションって持ってる?」
「ん、ああ……その辺の棚に入ってなかったか」
「勝手に探すわよ」

ベッドサイドの棚を開いた遼は、その奥に未開封のローションを見つけて取り出し、説明書きを確認した。えらく真剣な表情で読み込む遼に、阿伏兎は首を傾げる。

「何やってんだ?」
「んー、口に入っても大丈夫かなって」
「そんなもん飲む気か?」
「飲まないわよ。そうじゃなくて……ああ、大丈夫みたい」

パッケージを開封した遼は、それを手に阿伏兎に近付くとズボンの腰紐に手を掛けた。

「おいおい、本当に何する気だ?」
「阿伏兎は疲れてるみたいだから、元気にしてあげる」

遼は阿伏兎の腰紐を解いてズボンの前を寛げると、まだ反応していないそれを取り出してやわやわとマッサージするように手を動かす。

「っ、く」
「触るだけでも気持ちいい?」
「まあな」
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