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魂の色【銀魂短編夢】

第18章 情炎(土方裏)


風呂からあがった遼は、きっちりと隊服を着込んでいる土方に驚いて何度か瞬きを繰り返した。

「どうした?」
「え、あの……お仕事、行かれるんですか?」
「ああ、近藤さんに報告してぇし、アイツのせいで滞ってだろうからな」

眉間を押さえて溜息をつく土方に、遼は少し申し訳ない気分になって知らず目を逸らす。

「つーわけだから、お前は適当に飯食って休んでろ」
「えっ、あの、でも……」
「昨日は、……アイツが相当無理させてたからな」
「っ──」

顔を赤くして俯いた遼の頭をそっと撫でて、土方は「行ってくる」と言って出て行ってしまった。
残された遼は、食卓につくと、並べられた食事に手をつける。

「いただきます。


──おいしい」

焼きすぎた卵焼きも、薄味の味噌汁も、土方が用意したものだと思うと、じんわりと胸が熱くなり、遼の頰を涙が濡らした。

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