第15章 失われた日々（銀時裏夢）→（土方夢）

あの頃の私は、盲目的に恋をしていた。
銀色の髪に、ぼんやりとした目。それから、やや低めの声。
始めはただの憧れで、どうにかなりたいなんて願望は少しも無かった。
けれど、ある日突然好意を告げられて、みるみる意識をしてしまい、気付いた時には団子屋のアルバイトとお客さんという関係が恋人に変わっていた。
そして──

「……んぅ、うっ、……ぅうっ」
「ああ……遼、こんなに汁を垂らして。だらしねぇなぁ」

じゅるじゅると生暖かい舌先が私の体の大事な部分を這いずり回り、わざとらしく立てられる水音が聴覚を、脳を支配する。
耳を塞ぎたいのに、私の手は頭上で手首を緩く結ばれていて動かすことも出来ないのだ。

「はぁっ……うっ、ふうっ」
「遼が好きなのはココだよな」

一番敏感な部分を舌先で刺激され、思わず体を仰け反らせる。
その反応を見て、銀ちゃんは執拗にそこを虐めた。
吸って、舐めて、たまに指で押し潰したり。
銀ちゃんに調教された体は、否応なしに快感を受け入れた。

「ひっ、あっ、ああんっ！」

溜まった快楽が一気に弾けて、頭が真っ白になる。中から一気に愛液が溢れ、気持ちよさに体がびくびくと跳ねる。

「あーあ。我慢を覚えねぇと、壊れちまうぜ」
「はぁっ、……は、そんな事言われても」

銀ちゃんの、呆れたような楽しむような声に、じわりと体の奥が熱を持った。

「そろそろ中も弄ってやらねぇとな」
「ちょっと待って、っあ！」

制止する前に指が挿入され、息を詰める。
最初は中に指を入れられても違和感しかなかったのに、今はこうして指を入れられて軽く動かされるだけで快感の波が押し寄せて、声が出てしまった。

「…は…う……んっ、んっっ」

気持ちの良い場所をわざと外してゆっくりと嬲る指の動きに、恥も外聞も捨てて、もっととねだりたくなってしまう。
銀ちゃんは気まぐれで、限界まで私を絶頂させて満足する時も有れば、今日のように意地悪く焦らして私が観念するのを楽しむ時もある。

「遼」

名前を呼ばれて銀ちゃんの方を向くと、楽しげに細められた瞳と目と目が合った。
今日は、意地悪な日だ。
きっと、私が泣くまで許してくれない。

「もう一回、イっとくか？」
「え、ぁっ！」

唐突に指を増やされ、気持ちが良い場所を押し上げられた。