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魂の色【銀魂短編夢】

第14章 募る想い(土方裏夢)


「っ、トッシーさん?」

トッシーは黙って遼の髪を指先で梳く。
その優しさに、遼はじんわりと涙が滲み、鼻の奥がツンと痛んだ。

「遼、愛してる」

その想いに応えようとして口を開いた遼は、言葉を紡げずゆっくりと唇を引き結ぶ。
そして、応える代わりにトッシーに口吻た。
触れるだけのキスに、トッシーは少しだけ悲しそうに笑うと、目一杯の愛情を込めて遼を抱きしめる。

「愛してる。だからもう少しだけ……僕のお嫁さんでいて」

トッシーの手が、遼の鎖骨を通り胸の輪郭をなぞって腰へと降りた。
まだ余韻の残る体は、それだけで期待をするように熱を持っていく。
遼は目を閉じて、瞼を震わせた。
土方とのいつもの行為は、遼にとって十分過ぎる程に刺激的で、為されるがままに溺れていて、お互いに満足していると、思っていた。

(もっと、して欲しいなんて……こんな私、知らない)

一晩で何度も抱かれるのは初めての経験だったのに、頭のどこかで一層強い欲求が蠢く。
蜜口に差し入れられたトッシーの指が動く度に、遼の口から期待するような甘い吐息が漏れ、トッシーは主張する自身を遼の体に擦りつけた。

「挿れるよ」
「んっ──」

言うが早いか挿入されたそれの熱さに耐えながら、遼は無意識に足を絡め、深い欲求を求める。
それに応えるような抽送に、二人はゆっくりと溺れていった。
それから何度か達した後、遼は気を失うように眠ってしまう。
汗だくで眠ってしまった遼の体をタオルで拭き清めながら、トッシーは今日までの事を思い出した。
ほんの数日だったのに、手放しがたい思い出が沢山出来て、離れがたく思ってしまう。

「遼、愛してるよ。誰よりも──きっと、十四郎よりも」

ぐっすりと眠る遼を抱きしめて、その温もりを感じながらトッシーは目を閉じた。
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