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とある、非日常の中の少女の日常。

第4章 再会…?


背後から聞こえる怒声を耳にしつつ、ヴァローナは無線のスイッチを入れて仲間に呼びかけた。

「30秒ほどでそちらに戻ります。銃器の用意を要求します。早急にです」

『はあ?おい待て、何事だ?とにかく危険が迫ってるんだな?
トレーラーの後部を開けてエンジンをかけておくから、すぐに来い!』

「了解しました」

頷いた瞬間、自分の横を何かが物凄い勢いで
通り過ぎていくのが見えた。

ーー……私の、バイク

自分のバイクが真横を通り過ぎ、そのまま木に激突して大破する。

ヴァローナは何が起きたのか理解しながら、
振り返らずに走り続け、開かれた後部扉に飛び乗った。

「逃がすかっ!」

自らもそのトラックに飛び乗ろうとした瞬間、静雄の目に女がライフルを構えようとしている光景が入ってきた。

だが、それ以上に静雄が気になったのは、その
女の背後に手足を縛られた少女の姿があった事だ。

その少女の顔と服装には、嫌と言うほど見覚えがある。

ーー?!なんでこんな所に……

疑問に一瞬硬直する間に、相手が銃を構え終わる。

ーーやべ。鉛中毒になる!

静雄はグラウンドの反対側にある無人駐車場にその体を踊らせた。

直前まで自分が立っていた所に、風斬音と鉛が通過する。

「ちっ……」

怒りと疑問を半分心に満たしつつ、静雄は静雄なりに頭の中を整理した。

ーーなんなんだ、あいつら!がなんで……俺との共通点なんて……

そこまで考えた所で、今朝の香純の言葉を思い出す。

“臨也さん”

「(そうか……そういう事かよ。舐めやがって……
舐 め や が っ て あ の ノ ミ 蟲 野 郎 ! )」

仇敵の顔を思い浮かべた事により、平和島静雄の怒りのメーターはあっさり振り切れた。

そして、周囲を見渡すと――

〔こちらに駐車したまま半年が経過しています、放置車両として処分せざるを得ませんので、申し立てのある場合、持ち主は以下の連絡先に――〕

そんな張り紙を見つけて、静雄は怒りに満ちた笑みを浮かべつつ、その車へと近づいて行った。
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