第2章 錯綜と交錯

安室は送り狼になるとともににお持ち帰りをされた。

車を停めエレベーターに乗り込む。　

安室をエレベーターの壁に押しつけ、左手で胸ぐらを掴み手繰りよせると顔が近づく。
揺れる青い瞳が妖しく色気を放ち視線が絡むだけで背筋は粟立つ。

「…」
『…っ零、煽らないでっ』
「…こそ…」

右手で後頭部を引き寄せ柔らかい髪に指を滑り込ませる。
唇を合わせれば呼吸もたえだえに口の中で急かすように絡まり合う舌を堪能する。　

を逃さぬように片足を股の間に差込み敏感な部分を刺激する。

『っはぁ…んっっ』

深くなるスリットから白い肌が覗き、右足の脚線美が露になる。
腿を安室の左手がゆっくりと撫であげればの体は簡単に熱を持ちピクリと反応する様は安室を掻き立てた。

『…んっ…』
「…やらし」

後頭部を右手で優しく包み込み、貪るように唇を味わう。

エレベーターを降り足早に歩くと靴音は大理石の廊下に響き渡る。
部屋の前まで行き急ぎ鍵を開け中へ入り閉めたドアにを縫い付けた。

再度深く唇を合わせれば、互いを貪る水音がはしたなく響きわたる。
角度を変え何度も吸い付き絡み合い激しさを増す。
唇が離れると舌が外気を感じ、互いの混じり合った糸を引く。

安室はの前に跪き、右足のパンプスを脱がせ踵を支え、足の甲に唇をつけ舌を這わせる。

チュッとリップ音を響かせ吸い付き舐めあげ、甲から脛（すね）へ、脛から膝へ、膝から腿へ、足下から上ってくる唇と舌の快感と時折伺うように向けられる扇情的な視線に身体を震わせる。

唇と舌が内腿を這いずり、いまだ布に隠されている敏感な突起部分に時折鼻先が掠め、身体が跳ね上がりそうなほど焦れる快感にの瞳から涙が滲み吐息と声が漏れる。

『…っふぁ…、んっ…』　

右手は左足の足首、ふくらはぎから膝裏、腿の裏側、内側を通り、足の付け根部分を執拗に擽るように撫でる。

あっという間にときほぐされた下半身は最早自分のものとは言い難いほど小刻みに震え立っているのもやっとだった。

跪く安室の膝にを座らせ左足のパンプスも脱がせ横抱きにしベッドへ運ぶ。

安室の色気を放つ瞳に触発されたは、安室の愛撫に既に息があがり余裕も無くなっていた。