• テキストサイズ

【HQ】月島蛍の夢

第1章 おやすみ、現実


その夜、月島蛍は夢を見た。

「(ここは何処だろう…?)」

あたりを見渡してみると、人っ子一人いない、真っ白な地に、僕一人だけが突っ立っていた。

ぼんやりとしたまま、足が向いている方へ進んでいく。
すると、人影のようなものが見えて、僕はぴたりと足を止めた。

「…誰かそこにいるの?」

『いるよ』

「…姿が見えない。君は誰?ここはどこなの?」

『どうして、気づいてくれないの?』

「え?」

その理不尽な返答に言葉を詰まらせた直後、視界が反転して、意識が遠のいた。


・・・・・

「………ん」

(夢…?)

携帯のアラームでだんだん覚醒していく脳。
瞼を開けると、目に映ったのは自室の天井だった。

(何か……変な感じだ……)

「蛍〜!!そろそろ起きなさ〜い!」

はっ、として携帯を開き画面を見ると、06:30の数字が並ぶ。

「…やば。朝練遅れる」

母さんの呼ぶ声に焦りを感じながら、僕は急いで布団から起き上がった。
/ 43ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp