第33章 蝶の舞
杏、しのぶ、カナヲの3人は連携しながら童磨と戦闘を繰り広げていた。
童「ふふふっ。」
『…なにかおかしなことでも??』
激しい戦闘の最中に愉しげに笑う童磨に杏が睨みつけながら問いかける。
童「おかしいわけじゃないよ。ただ、杏ちゃん可哀想だなぁって思っただけだよ。」
ニコニコと笑いながら、まるで可哀想なんて思っていないような顔の童磨に杏は眉を顰める。
『……どういう意味です??』
童「だってさ、杏ちゃん以外の2人は全く役に立ってないじゃあないか。しのぶちゃんは怪我してるし、そっちの子は柱でもないしね。あのとき一緒にいた男の柱は強かったのにねぇ。」
ニヤリ、と笑いながらそう話す童磨にしのぶとカナヲは俯く。
その姿にさらにニヤつく童磨に杏は大きく溜息を吐く。
『何かと思えば…お前は本当にくだらない。』
童「え??」
ボソリ、と小さく呟いた杏の言葉が聞こえなかったのか童磨を聞き返す。
『聞こえませんでした??貴方はくだらないと言ったんですよ。』
そんな童磨に杏は冷たく吐き捨てる。
『鬼のくせに耳悪いんですか。あぁ、貴方は耳も頭も悪いんでしたね。忘れてました。』
口撃することも勿論忘れない。