第32章 最愛
──無限城のある場所に上弦ノ壱である黒死牟が佇んでいた。
黒「猗窩座の…気配が…消えた…。」
同胞の気配が消えたのを察知した黒死牟は小さく呟く。
黒「敗北するとは…猗窩座…私に勝つのでは…なかったか…。」
額には血管が浮かび上がり、怒りを感じているのがわかる。
黒「さらなる高みへの…開けた道をも…自ら放棄するとは…。」
──チン
抜いていなかったはずの刀を鞘に収める黒死牟。
黒「軟弱千万。」
その周囲には斬られた柱が転がっていた。
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