第27章 無限城戦 開戦
そして、炭治郎の声を合図にその場に居た全員が 日輪刀を構えた。
ー 霞の呼吸 壱ノ型
ー 蟲の呼吸 蝶ノ舞
ー 蛇の呼吸 壱ノ型
ー 恋の呼吸 伍ノ型
ー 水の呼吸参ノ型
ー 風の呼吸 漆ノ型
ー 風の呼吸 伍ノ型
ー 花の呼吸 壱ノ型
ー ヒノカミ神楽 陽華突
鬼殺隊たちの殺気を帯びた構えを見た鬼舞辻無惨がニヤリと笑ったその瞬間──
今まで地面だった場所に突如、襖が現れその戸が開いた。
『きゃっ、』
隊士たちはそのまま真下の部屋へと落下していく。
杏(足場が…!!)
突然消えた地面に杏は見覚えのある襖を見る。
杏(この襖はあのとき童磨が消えた…!!この先は鬼の本拠地…。隣にいる悲鳴嶼さんと違うとこになってる…。
このまま落ちれば奴の思う壺だわ…!!)
その事実に若干血の気が引きつつも状況を打開するために頭を回す。
しかし、他の者たちがどの穴に落ちるのか確認しようと周囲を見渡したとき、更に最悪の事態に気がついて目を見開く。
杏(私が落とされる穴と鬼舞辻無惨の下の穴が繋がってる…!!先刻だって悲鳴嶼さんが助けてくれなかったら捕まってたのに、1人だなんて…そんなの…)