第26章 人の想い
不「今すぐ支度しろォ。
日輪刀取ってこい。」
祈.音「「は、はいっ!!」」
不死川からの命を受け、祈里と音羽は屋敷の中へと走る。
──グシャッ
不「あの野郎ォ…とっ捕まえたら覚えとけよォ…。」
2人が屋敷の中へと消えたのを確認した不死川はそう小さく呟き、右手に持つ手紙をグシャッと握りつぶした。
祈「すみません!!お待たせいたしました!!」
不「行くぞォ。」
音「はいっ。」
支度のできた祈里と音羽を連れ、不死川が花屋敷を出ようとしたそのとき。
「カァーカァーカァー!!」
突然鳴きだした鴉に3人は視線を向ける。
不(爽籟じゃねェ。)
自分の鎹鴉でないことに疑問を抱きながら不死川も鴉を見上げているとその鴉は再び大声をあげた。
「緊急招集ーーッ!!緊急招集ーーッ!!
産屋敷邸襲撃ッ…産屋敷邸襲撃ィ!!」
祈「…ぇ??」
鴉の叫びに3人は驚きのあまり目を見開く。
しかし、すぐに走りだした。
不「着いてこれるかァ!!」
走りだしてすぐに不死川は後ろを走る祈里と音羽に叫ぶ。
祈「必ず着いていきます!!」
音「もし私たちがついてこれなくとも先に行ってください!!」