第25章 伝える想い
自身の屋敷へと歩いていた不死川。
不(音白が俺のことを好き………だと??)
先刻の杏からの思わぬ告白に激しく動揺していた。
それは炭治郎や冨岡への苛立ちも忘れてしまうほどのものだった。
──カサッ
しかし、草むらが小さく揺れ動くのを不死川は見逃さなかった。
バッと手を伸ばすと、躊躇いもなく草むらへ手を突っ込み、そのままその物体を掴もうと握る。
──グシャッ
けれど、勢い余って潰してしまったその物体を見て不死川は眉をひそめた。
不「なんだァァ、これはァ。」
──────────────────
────────