第25章 伝える想い
その言葉を聞いた瞬間、炭治郎は納得したようにポム、と手を叩く。
炭「そうだったんですか…。
あー、そうか、どうりで。
木刀だったし…そうかそうか。」
喧嘩ではなく、稽古をしていたのだとわかり、炭治郎は申し訳なさそうに謝る。
炭「邪魔してすみません。」
冨「いや、そんな事はない。
俺は上手く喋れなかったし、不死川はずっと怒っていたから。でも不死川の好物が分かって良かった。今度から懐におはぎを忍ばせておいて不死川に会う時あげようと思う。」
ホワホワと想像を膨らませるそ冨岡に炭治郎はぱあっと笑顔になる。
炭「あー!!それはいいですね!!」
冨「そうしたらきっと仲良くなれると思う。」
炭「俺もそうします!!」
※誰か止めてください。喧嘩になるから。
突然、炭治郎がハッ、として辺りをクンクンと匂いを嗅ぎ始める。
炭「あれ、なんだか良い匂いが…、義勇さんそのお重箱どうしたんですか??」
匂いの先に辿り着いた炭治郎は冨岡の手の中にある小さめのお重箱を指差す。
冨「あぁ。これは音白にもらったんだ。
中身は知らない。炭治郎に嗅いでもらえと言っていた。」
冨岡はわかるか?と言いたげな顔でお重箱を炭治郎の顔に近づける。
炭「これは…おはぎですね!!
餅米とあんこの匂いがします!!」
冨「さっそく頂こう。」
冨岡はムフフ、と笑いながらお重箱を開け、2つはいっていたうちの1つを炭治郎に渡す。
炭「ありがとうございます!!」
それから2人仲良くおはぎを食べていた。
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