第2章 甘味処〈さくら〉
『いらっしゃいませー!!』
今日も元気な声が響き渡る甘味処〈さくら〉。
美しい4姉妹が経営しているそれなりに有名な甘味処だ。
客A「おっ、杏ちゃん今日も元気だねー。」
『はい!!それだけが取り柄ですから!!』
常連客と元気に話しているのは、四女 音白 杏。9歳。腰あたりまで伸びている髪を杏の花がモチーフの簪でキレイにまとめている。黒い瞳で、漆黒のように黒く美しい髪は毛先がほんのりさくら色に染まっている。主に、接客を担当している歌うのが得意な少女。
も「ほら、杏。はやくお席に案内しな。」
店の入口で常連客と話している杏を軽くたしなめるのは、三女 音白 もみじ。14歳。胸元まで伸びている髪を紅葉がモチーフの簪でゆるくハーフアップにしている。黒い瞳で、漆黒のように黒く美しい髪は毛先がほんのり橙色に染まっている。主に、接客を担当している琵琶が得意な少女。
『はーい!!さ、こちらへどうぞ!!』
姉もみじに言われ、常連客を席へと案内する杏。
『ご注文はいかがいたしましょうか??』
客A「そうだね…。やっぱりいつも通りにしようかな。」
『うけたまわりました!!』