第21章 感覚強化訓練

『すみません、考え事をしていて…。
今行きますね。』


急いで道場を出る。


待っていてくれた炭治郎のところへと行き、声をかけた。


『炭治郎くん、少し聞きたいことがあったのですがいいですか？？』


炭「勿論いいですよ！！なんですか？？」


快く返事をしてくれた炭治郎にありがとうございます、と言って口を開く。


『ご存知かもしれませんが、水柱の冨岡さん。
当初は柱稽古不参加だったんです。
しかし、最近になって突然参加するとおっしゃられて…炭治郎くんは冨岡さんと兄弟弟子なのでしょう？？何かご存知ですか？？』


杏からの問いかけに炭治郎は、頷く。


炭「あ、はい。実は冨岡さんを説得したの俺なんです。」



『炭治郎くんが？？』


炭「はい。お館様から義勇さんと話をしてあげてほしいと頼まれたんですけど話してくれなくて…それで話をしてくれるまで付き纏いました！！」


『あら…それは………。』


杏は困惑する冨岡の顔を思い浮かべ、苦笑いを零す。


炭「それで義勇さんの話を聞いて、あんなにすごい義勇さんでも悩んで苦しむこともあるんだなぁって思いました。」


『ふふっ。柱も人ですからね。
皆それぞれ悩みや葛藤はありますよ。』