第21章 感覚強化訓練
柱合会議で行われる不死川と冨岡のやりとりを思い出す杏。
基本的に杏やしのぶ、煉獄など対人能力の高い者が間に入らなければ会話が成立しない2人だ。
あの2人の会話は本当に噛み合わない。
杏は基本的に不死川を止める役なのだが、冨岡に対してはいつもしのぶが「言葉が足りない」とフォローしているのを思い出す。
『彼は兄弟子である冨岡さんと話が合うみたいですし、不死川さんとはきっと合わないでしょうね。一緒に稽古している隊士たちが大変なことになると思いますよ。』
音「それは………擁護して差し上げなくてよいのですか??」
我が師範ながら楽しそうに語ることではないだろう、と突っ込む音羽。
『不死川さんも大人ですから子どもの言うことをいちいち真に受けたりしないですよ。
それに、彼も柱の1人ですからね。
流石に殴り合いの喧嘩にはなりませんよ。』
音「流石にそれはないでしょうけど…。」
それが起きたら流石に事件でしかないのでは…と、呟く音羽。
『そういえば、炭治郎くんに少し聞きたいことがあるんですよね〜。もし、今してる一刻で炭治郎くんの稽古が終われば聞いてみましょうか。』
現在、打ち合いを始めて大体4刻半ほど経っている。