第20章 事件
『もう悲鳴嶼さんの稽古も終わったんですか??』
音「はい!!頑張りました!!」
祈「あとは杏さまの稽古だけです。」
『こんなにはやく終わるなんて、頑張りましたね。』
ニコッ、と微笑む杏。
祈「お身体の方はどうですか??」
『少し動かしづらいだけですよ。薬が抜けてしのぶさんの薬が効けばもう大丈夫です。』
手のひらを握ったり、開いたりしながらそう話す杏。
『…不死川さんいらっしゃいませんでした??』
祈「私たちが到着したからと帰られました。」
『…そうですか。』
杏は少し俯く。
しかし、すぐに顔を上げて2人に笑顔を向ける。
『どうでしたか??柱稽古。』
祈「とても…キツかったです…。」
音「柱の方々は恐ろしいですね…。」
顔色が悪くなる2人を見てふふっ、と笑う杏。
『最後は私の稽古ですよ。厳しくいきますから覚悟しておいてくださいね。』
音「はい!!よろしくおねがいします!!」
祈「他の隊士が来たときには手伝えるように頑張ります。」
『頼もしいですね。』
気合いの入っている2人の様子を見て杏は柔らかく笑う。