第19章 柱稽古
そして、悲鳴嶼の提案から特別な訓練、その名も“柱稽古”が始まった。
柱より下の階級の者が柱を順番に巡り、稽古をつけてもらえるという。
基本的に柱は継子以外に稽古をつけなかった。
理由は単純、忙しいから。
柱は警備担当地区が広大な上に鬼の情報収集や自身のさらなる剣技の向上の為の訓練、その他にもやることが多かった。
しかし、禰豆子の太陽克服以来、鬼の出没がピタリと止んだ現在。
嵐の前の静けさとも言える状況であったが、そのお陰で柱は夜の警備と日中の訓練にのみ焦点を絞ることができた。
宇「遅い!!遅い!!遅い!!遅い!!
何してんのお前ら!!
意味わかんねぇんだけど!!」
宇髄が竹刀を片手に走り続ける隊士たちを怒鳴り付ける。
宇「まず基礎体力が無さすぎるわ!!
走るとかいう単純なことがさ!!
こんなに遅かったら上弦に勝つなんて夢のまた夢よ!?」
地面へ這いつくばる隊士たちを持ってる竹刀で次々に叩いていく。
宇「ハイハイハイ、地面舐めなくていいから!!まだ休憩じゃねぇんだよ、もう一本走れ!!」
煉「宇髄!!どうだ調子は!!」