第18章 刀鍛冶の里-終結
しのぶに許可を得た杏はしのぶと共に柱3人の病室を出る。
し「この病室です。まだ寝てますからもし目覚めたら呼んでください。」
『わかりました。ありがとうございます。』
しのぶにお礼を言い、ゆっくりと病室の扉を開けた。
スースー、と安らかな寝息が病室に響く。
2人のベッドの真ん中に立ち、順番に頬を撫でる。
上弦2体の襲撃の際の2人のことは甘露寺から聞いていた。
里の人たちの避難誘導を行い、混乱する人々を安全な場所へと誘導。
そして、それが終われば、上弦ノ肆の最強の分身体と闘っていた甘露寺に助太刀した。
至るところにある傷を見れば、2人がどれだけ頑張ったかがよくわかる。
『よく、頑張りましたね。』
2人の手を優しく握った。
2人が僅かに身動いだのを見て手を離す。
杏(もう少し、ゆっくり寝てて…。)
そう心のなかで小さく呟く。
禰豆子の太陽の克服。
鬼舞辻無惨は必ず禰豆子を狙ってくるだろう。
“青い彼岸花の娘”と称される自分のこともある。
どうなるかわからないが、きっとこれから、長年の膠着した闘いが大きく動く。