第17章 刀鍛冶の里-強襲
鬼舞辻無惨の記憶の中の炭治郎を思い起こす。
玉(いやいや、それよりも。何を涼しい顔して出て来てるんだ。私の攻撃でお前は体が麻痺してるはずだろうが。何故さっきよりも尚速い動きで私に傷をつけた。)
玉壺の肩からツ…と、血が伝う。
玉壺はそのように考えを巡らせるが、そのようなことは知らないと時透は玉壺に向けて駆け出す。
それに気づいた玉壺は慌てて壺から血鬼術を放った。
─ 血鬼術 蛸壺地獄 ─
時透は壺から現れた蛸足を斬りつける。
──ブニッ
しかし、刃毀れしている時透の刀では斬り裂くことが出来ない。
ミシミシ、と蛸足が時透の身体を捉え始める。
鉄「時透殿!!」
鉄穴森は慌てて時透の新しい刀を手に持って叫ぶ。
──バキッ
時透の持っていた刃毀れした刀が蛸の弾力に負け折れる。
それと同時に、血鬼術の蛸が膨れ上がりあばら家をいとも簡単に全壊させてしまった。
時透の刀を折った玉壺はこれ見よがしに笑う。
玉「ヒョヒョッ。どうだこの蛸の肉の弾力は!!これは斬れまい!!」
蛸足により弾き飛ばされた鋼鎧塚は場所を変え、再び刀を研ぎ始める。